« 「萬朝報」 明治44年 | トップページ | 「都新聞」 昭和44年8月 »

「萬朝報」 明治44年

 「明治期怪異妖怪記事資料集成」補遺、「お化け長屋」。だらだらと続いた因縁譚も今回でをはりです。

明治44年7月31日 お化け長屋(十三) 便所で縊死した婆さん

…多かつたが、

何うした因縁やら、兩人ともまだ綻びぬ
蕾の花を、肺と云ふ忌な病に冒されて、
無慘にも相違へて此世を去つた
  ▽殺された請負師の親方▽
今から四年前、阿部と云ふ興行師の親分
が此横町に住んで居た、靖國神社の祭禮
に縄張り争ひから大喧嘩となり遂に
對手の為に出刃庖丁で突殺された、その
時にもお化長屋の黒ずんだ板堀に、物
の怪が現はれたと云ひ傳へて居る
  ▽お化の為の移轉でない▽
山下部孫三郎ハ、千五百圓の小資本が此
處へ質屋を開店しており、今では萬餘の
家を作り今夜移轉した根岸の家も、付
屬の貸家に取圍まれた自分の所有家作で

ある、世間の人から…

 更に「本年五月、…、お化質屋の裏に住む油商秋野伊三郎の妻が、…、無慙の最後を遂げた事がある、お化横丁に年増女の幽靈が出ると云ふ噂の立つたのハ、即ち此れが動機である、」

|

« 「萬朝報」 明治44年 | トップページ | 「都新聞」 昭和44年8月 »

「明治期怪異妖怪記事集成」補遺」カテゴリの記事